INPIT茨城県知財総合支援窓口
茨城県の農業知財を世界的な観点からとらえつつ、農業分野の知的財産の保護・活用の重要性を事例も含め紹介します。
農業分野の知財を“身近な例”で整理。守らないリスクと対策。今日からの初期アクション(個人×共同体)。
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1. 開催日時
2025年12月02日 於 茨城県農業総合センター
共催:公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会(JATAFF)、INPIT茨城県知財総合支援窓口
後援:茨城県、関東経産局
2.知財セミナーの概要
(1)タイトル
「地域を活かす農水知財」
(2)参加人数、所属
受講者12名(茨城委員含む)、運営員(講師、茨城委員含む)6名、外部委託業者(日本弁理士会関東会の委託先業者)1名が参加しました。
茨城委員以外の受講者として、茨城県職員、茨城県農業総合センター職員、JATAFF職員、大学職員および一般の企業の職員の5名の方に受講いただきました。
(3)セミナーの内容
司会(茨城委員)による進行のもと、下記内容のセミナーを開催しました。
第1部では、JATAFFの植木隆様より、世界の農業知財の動向、日本の農業知財の動向、および茨城県の農業知財の保護・活用の実態、育成者権およびGI制度の背景や海外での模倣の実態について、詳しくご説明いただきました。
第2部では、農業分野における知的財産権の活用方法について、茨城委員会の古田篤史弁理士が説明しました。具体的には、農業分野における知財ミックスの概念、知的財産権を取得しない場合のリスク、知的的財産権を取得するための初期アクション、共同体としての知財活用テクニックについて、具体的な事例を含めて分かりやすく解説しました。
第3部では、INPIT茨城県知財総合支援窓口の中村繁之様より、INPIT茨城県知財総合支援窓口の事業内容についてご紹介いただきました。
第3部終了後、質疑応答の時間を設け、会場において受講者より質問された事項と、茨城県職員の方より事前にご質問いただいた事項についてJATAFF植木様および茨城委員会の柴田富士子が回答しました。
(4)知財無料相談
今回、知財無料相談のお申込みはありませんでした。
3.アンケート結果
受講者に対して実施したアンケートの回答結果によると、受講者の半数以上が、知財セミナーに参加したのが2回目であり、セミナー参加の動機が「知的財産に興味があるため」とのことでした。また、第1部及び第2部ともに「全部理解できた」、「概ね理解できた」割合は8割以上であり、半数以上の方に「セミナーの内容を今後の業務に活用できる」との感想をいただきました。知的財産にご興味があって本セミナーにご参加いただいた方に有用な情報をお届けできたのではないかと思います。
具体的に、「重要ポイントを選んで説明していただけたことが良かった(第1部)」、「非常にわかりやすかった(第2部)」、「品種は簡単に、商標はかっこいい名前はとても参考になった(第2部)」とのご意見をいただきました。
4.今後に向けて
アンケートの回答結果によると、今後受講したいセミナーの内容のジャンルとして、今回の「農水知財」に加えて、「特許・実用新案」、「商標」および「知財全般の基礎知識」が挙げられていました。また、今後受講したいセミナーのテーマとして、「知的財産に配慮した商品、技術、販路」、「知財ライセンスにおける大企業協業と知財対策」、「産学連携と知財の留意点」、「事業承継と知財対策」および「営業秘密の管理強化」が挙げられていました。今後のセミナーでこれらのテーマを取り上げることを検討したいと思います。
引き続き、茨城県に知財の知識を教授できるよう、努めて参りたいと思います。